インマルサット、イリジウム、スラーヤ衛星電話は、一部地域において電波天文観測所の天体観測に影響を与えることが懸念されています。そのため、ご利用に際しては次の条件がございます。(電波法第56条関連)
・「利用制限エリア」内では 、下記の「 緊急時のご利用 」「 防災訓練用 」の場合を除き、 平常時でのご利用は禁止されています。 (衛星電話の電源をお切りください。)
・「利用制限エリア」内でも 「 緊急時のご利用 」として、災害発生時等の人命が優先される緊急時では、ご利用いただくことが可能です。 (電波天文台の連絡窓口へ事後連絡が必要な場合がございます。)
・「利用制限エリア」内でも 「 防災訓練用 」 として年に2回、 ご利用が可能な期間があります。 詳細は下記をご参照ください。
利用制限エリア以外では、これらの制限はございません。
ご契約の際は、必ず下記の注意点にご留意の上、正しくお使いいただくようお願いいたします。
インマルサット利用制限エリア詳細は以下を参照してください。
インマルサット利用制限エリア一覧
イリジウム利用制限エリア詳細は以下を参照してください。
イリジウムト利用制限エリア一覧
スラーヤ利用制限エリア詳細は以下を参照してください。
スラーヤ利用制限エリア一覧
次の場合は、特に連絡窓口への連絡なく使用する事ができます。
・大規模な災害(暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火、原発事故)により、通常の連絡手段が使用できないとき。
・動乱・テロ等により、利用制限エリア内で通常の連絡手段が使用できないとき。
下記の場合は、ご利用の事後に連絡窓口へのご連絡が必要です。
例:山岳遭難、火災、車両事故、航空事故等の、個別に発生した人命に関わる緊急時。
上記の利用制限エリア内でご利用された場合は、おおむね1週間以内に下記連絡窓口までご連絡ください。
【連絡先】 |
---|
電波天文周波数小委員会( 1.6GHz 帯衛星携帯窓口) E-mail : satmobile-nro _AT_nao.ac.jp (メールアドレス中の_AT_を @ に置き換えてお使いください)件名を「利用制限エリア内での衛星携帯電話の使用について」とし、 下記事項をご連絡ください。 ■ご利用の用途 |
次の期間に利用制限エリア内で防災訓練用途で使用される場合、特に連絡窓口への連絡なく使用する事ができます。
(防災訓練以外の目的で利用は認められていません。)
インマルサット
・毎年 8月28日~9月 7日
・毎年 3月 7日~3月17日
スラーヤ
・毎年 9月 1日~9月 7日
・毎年 3月11日~3月17日
Q1 .なぜ利用制限があるのですか?
A1 .衛星携帯電話は、人工衛星まで電波を送信するため通常の携帯電話と比べて強い電波を発射しています。一方、電波天文観測所では、何万光年ものはるかかなたの極めて微弱な電波を観測しています。そのため、観測データに衛星携帯電話が出す電波が影響することが懸念されています。万が一影響があった場合、観測データが無効となったり、新たな発見として誤って扱われてしまう恐れがあるため、影響を及ぼす可能性がある地域では使用が制限されています。
Q2. 「利用してはならない」とは、具体的にどのようなことをいうのですか?
A2. 衛星携帯電話は、通話をしていない場合でも、電源が入っていると自動的に人工衛星に対し電波を発射し、ネットワークとの接続を確保しようとします。そのため、利用できない状況下では、衛星携帯電話の電源を入れないようにお願いいたします。
Q3. 「事後の連絡」が必要な場合と、必要がない場合があるのはなぜですか?
A3. 電波天文観測データに衛星携帯電話の電波が入ってしまった場合、天文学上の発見なのか、単なる混信なのかを区別することが困難です。そのため、特に個別に発生した緊急事態で使用された場合は、電波天文台へご連絡いただく事で、該当の観測データの修正や破棄を行うことができます。
しかし、規模の大きい災害では、衛星携帯電話が多く利用されることが容易に想定でき、また連絡が殺到することが予想されるため、連絡を不要としています。
Q4. この利用制限の内容は、どの通信事業者でも同じですか?
A4 ご契約の通信事業者に関わらず、条件は全て同じとなります。また、ご利用の際の連絡窓口も同じです。
Q5. 事後連絡さえすれば、どんな場合でも使用できるようにはなりませんか?
A5. 残念ながら困難です。電波天文観測データへの混信が多くなると、連続的な観測が重要な電波天文観測では、観測そのものが意味をなさなくなってしまいます。
Q6. 発着信の動作テストは使用予定の場所で行う必要がありますか?
A6. いいえ。日本全国(屋外)で衛星との通信が可能ですので、衛星携帯電話の動作テストは利用制限エリア外で行う事が出来ます。
Q7. 利用制限エリア内に自宅・職場があり、合同防災訓練ができないのですが?
A7. 利用制限エリア内においてもGSPS衛星携帯電話を利用して防災訓練を実施頂けるよう、防災訓練指定期間を年に2回設けております。利用制限エリア内ではこの期間中に限定して使用をお願い致します。
防災訓練指定期間外におきましては、利用制限エリア外にての参加をお願い致します。
※上記の制限エリアおよび制限の内容は、今後電波天文観測への影響の調査が進む事により、変更となる場合がございます。最新情報は本ウェブページにて掲載いたします。